朝食の食卓にて。
『ねえ、昨日の夜、空を見た?』
『いつもより、大きいの見た?』
(他者からすると、何の話かまったく分からない。)
『もう、寝ていたから、見てないよ。それより、何のこと?』
『下弦の月のことだよ。』
朝食時の夫婦の会話より。
※下弦の月:真夜中に、東の空に昇り、明け方頃に南中、そして昼頃に西の空から沈む。
事の始まりは、昨日の夜のこと。
10月も半ばが過ぎて、空気も澄んできた。都会でも、天気が良ければ、星空も見える。
この日は、仕事を終えて、用事があったので、寄り道をする。用件を済ませて、予定の時間を過ぎて自宅への帰路につく。
帰り道。よく使用している道路。東の方角に向けて、🚗を走らせている。
🌙月が見える夜は、月が家まで僕を導いていると、感じることがある。
車の運転も、🌙月に見守られているようだ。でも、この日は月は出ていない。見当たらなかった。
そう・・・・、初めのうちは。
家まで、15分程度の場所を、走行していると、前方の空。かなり低い場所に、いつもより大きな、オレンジ色の🌙月を見つけた。
大きな🌙月で、こんな位置で観察できることは初めての出来事。珍しい光景だった。急に写真に撮っておきたくなった。
家族に自慢したくなったから、🚗を停めて携帯電話で写真を撮った。
これは、その時の写真。
『なんとか、写真に撮れた。』
再び、車を走らせると、不思議なことに、この後月は見えなくなってしまった。
周りのマンションやビルで、隠れてしまったのか。それとも、見る場所が悪いのか。雲で隠れてしまったのか。
家の前までたどりついたが、気になったので、近所の高台まで移動。夜空を探したけれど、どうしても見つけられなかった。
そんなことがあり、朝から『昨日の🌕月は名月なのか?』をめぐる騒動になった。(ヤンが独りで騒いでいるだけなのですが。)
事務所の職員にも同様に聞いてみた。
わざわざ、調べてくれるので、頼もしい限り。その結果、『下弦の月が、時間になったら昇ってくる。』ことは確認できた。
でも、昨日、見えなくなった理由が分からない。何となくすっきりしない。
ニュースにも、特に取り上げられていない。ますます、すっきりしなくなった。
不思議な事だし、面白いので、検証してみた。(家族で。)
① 『月があの後、沈んだ。』説
② 『ヤンが街路灯を月と見間違え、独りで騒いでいる。』説
③ 『〇〇仙人が、△△◇〇破でこわしちゃった。』説
つまり、だ~れも信じてくれていない。(´∀`*)ウフフ
だから、ほぼ同じ時間、ほぼ同じ場所で、夜空を観察してみた。
月は・・・・、出ていない。
昨日、自分が見た🌙。本当は何だったのかしら?。(より、興味深々で、寝られなくなった。それに、ちょっと怖い。)
事実確認ができないので、まずは、ひと眠りして、もう一度深夜に起きて、夜空を確認してみることにした。
部屋から、南側のベランダに出て、夜空を観察してみる。
雲も無く、オリオン座も観察できる。夜空の観察には、もってこいだ。
探していた下弦の月🌙も・・・・・。もちろん見えた。
「な~んだ。見えるじゃないか。」
正直なところ、『月ではない物を、見てはいけない物を見ていたかも。』と心配していたから、安心した。
でも、前日の見事な🌙の秘密は、今も解らないまま。
秋の神秘的な夜空に、今日も想いを寄せて。
ヤンの、眼鏡越し世界から。(第12回)