介護の仕事を始めた頃、先輩から言われたことが、
『仕事を舞台と思って、役者になりなさい』
と。
介護の仕事って、自分の思い通りにならないことや、相手が何を感じていて、何を思っているのか、分からない時が多い。
認知症の方なんかは、その場の雰囲気や、自分自身の中の色んな感情や、その時受けた感情で、予想もしない行動をする時があるんです。
そんな時、こちらとしてはその場にそぐわない行動なので、イライラしてしまったり、怒れてしまう時多々ある。
でも、そんな時でも、感情的にならず、役者として演じて、利用者さんの対応にあたりなさい、と教えられました。
確かにこちらがイライラしてたり、感情をむき出しにしていると、
認知症の方って、治るどころか、もっと不安になったり、パニックになって、もっと色んな行動をしてしまう。
こちらが常に演じて、穏やかに接することで、相手も落ち着ちついてくれる。
こんなことって認知症の方に限らず、普段の生活でもあることだなぁ、って先日感じることが。
食事をしようと、お蕎麦屋さんに行った時のこと。
夕飯時ということもあり、店の中はお客さんがいっぱい。
でも、空いているテーブルもあり、入れるのかな、と思いきや、
『名前を書いてお待ちください❗️』
とのことだったので、名前を書いて待つことに。
この1番初めに対応してくれた店員さんの対応で、感じたことが、忙しそうだな、って。
同じ言葉を言うだけなのに、相手が感じることってたくさんあるんだな、って。
その後、私が待ってると、次のお客さんも来て、待ちのリストに記入。
そうこうしていると、呼ばれて、待っていた私と、後に来た2組が呼ばれる。
ここでも、店長さんなのか、従業員さんに指示を出している店員さんがいだのですが、
お客さんに対応する時は優しい言葉で接客してくださるのですが、
従業員さんに指示をする時は、怒鳴るような指示の出し方で、せかせかしている。
見るからに忙しそうに見えるし、見ていても気持ちの良いものではない。
席に着いた後も、注文をしようと、2回ほど呼びボタンを押してみるが定員さんが来てくれない。
忙しいからしかないないな、と思っていると。
指示を出す定員さんの声だけが聞こえる…。
その声を聞いて食べる食事は、どれだけ美味しいものでも、美味しく無くなるだろうな、と思ってしまい、何も食べずにお店を出てしまいました。
忙しいのは分かりますし、イライラしてくるのも分かるのですが、
それを全面に出されると、受ける側も同じ気持ちになってくる。
人の振り見て我が振り直せ
同じようなことが、必ず自分自身にも当てはまることがあると思います。
感情のままに行動してないかな、
口にしたりしていないかな、
そんな風に感じた出来事でした。
お蕎麦は美味しいお店なのに、残念です。
かわ