もうこれで
最後
なんだね
結婚して家を出る1日前の朝。母親が弁当箱の蓋を閉める時に言った言葉。
今でもしっかりと覚えている。母親と父親。やはり母との時間は長く、父親はとにかく仕事に明け暮れて、小さい時は殆どと言う程、母と過ごした記憶ばかり。
そんな母には、社会人25歳まで弁当を作ってもらっていたもの。
その時の心境はどんな気持ちだったのか。妻を見ていても、周りのお母さんの話を聞いていても、毎朝早くに起きて弁当を作る姿。
まだ真っ暗な時に起きて、暑い日も寒い日も、一番に起きては部屋の温度を過ごしやすくしてくれて、そして聞こえる包丁の音。鍋から出る温かい湯気
イベントの時は大量のお弁当を準備。その他にも子供達の服や荷物、子供達の好きな物を上から下まで全て把握していて、子供達の友達の事まで、とにかく詳しい。
毎朝自分の準備より先に子供達。その間にアイロンかけたり、洗濯物干したり。
子供達にかけた時間がどれ程多い事か。そしていってらっしゃい!気をつけなよ。
反抗期の時は、子供達に怒りながらも、それでも身体を痛めて産んだ子供の為ならと、自分の気持ち押さえつけ、はいっいっといで!そんな大変な朝を終えて、さぁ自分のメイクに自分の準備。
そんな毎日が終わる時って、どんな瞬間なんだろう。
そんな時に、こんな言葉を聞いたらどう思うのだろう。
ヨガの時間、とっても感動した話を聞いたのです。中学校卒業式での答辞あいさつ。長いあいさつだったと言うのです。読み上げる想い込めた言葉達。
先生方、お母さんお父さん、支えて下さった方々。多くの方に感謝の言葉を伝え、体育館は感動に包まれ。
そんなあいさつが終わりを迎えるその瞬間、その生徒さんが突然後ろを振り向き、その生徒さんは溢れる涙を拭いながら
叫ぶ様に
『お母さん!今までぼく達の為に、毎日美味しいお弁当を作ってくれて、ありがとうございました!』
『お父さん!ぼく達の為に、夜遅くまで毎日働いてくれて、ありがとうございました!』
『先生!ぼく達は立派な生徒でしたか!3年間ありがとうございました』
その涙拭いながらの叫ぶ感謝の言葉。卒業式に参加したご両親や先生方は、その言葉に涙溢れ出し、全員で号泣の卒業式だった様です。
とにかく凄かったと。心のこもったあいさつ。想いを書き上げて読み上げる言葉でも、心に響き渡る中、心の底からの想いを言葉にする。感情を全て表に出して、感謝を伝える。
大切な人の為に、本気になった365日。想いが強ければ強い程、やり遂げた大きさが強ければ強い程、そんな忘れられない大イベントとなるのだなって。
式と言う大切なイベント続き。来週息子の卒業式が控えている。もう2度と背負う事のないランドセルは本日最後の役目。
娘の時と思うと綺麗なランドセル。
お母さん達の想い。お父さん達の想い。子供達の想い。先生達の想い。
そんな経験をひとつ一つ積み上げて、最後結婚して出ていく息子。
みんなで感動した卒業式の話を聞いて、ふと、最後弁当の蓋を閉める母親の姿を思い浮かべたものです。
改めて親に感謝したいもの。よく後輩に言うのです。亡くなったら本当親孝行が出来ないぞと。自分は運良く、ダメだと思った父親が復活してくれたおかげで、そこで親孝行の大切さを知れただけ。本当であれば後悔していたと思うのです。
最後の8年間、心込めて感謝を形に出来たのはラッキーだった事。親が生きている時に、ありがとうは形にして伝えないと後悔してしまうもの。亡くなってからは、親孝行はどうしてもやれないもの。
子供達の義務教育を、無事全員終えたお母さんから聞いた卒業式の素敵な話。ありがとうございました。
本日も大切な方にありがとう。いってらっしゃいませ🫶
隠れ単独10 仕事極めれば遊びとなり、遊び極まれば仕事となる。父親の名刺に刻まれていた格言を、だいふく会社格言にしよう。のりの一言で覚悟する。作り始めたホームページに想いを載せる。単独だけでの経営勝負。不安というよりわくわく心。
なぎ